高校の表彰式

こちらの高校は、日本のように入学式、始業式、卒業式、終業式などがきちんとした形ではありません。私の勤めている高校でも、先日成績優秀者とその家族のみを招いて、表彰式がありました。各科目の学年トップと、総合成績の上位者が表彰されます。最終学年のYear13は、科目のトップはトロフィーがもらえます。いろんな生徒がもらうときもありますが、今年は一人の生徒が抱えきれないほどトロフィーをもらい、バスケットのかごに入れてようやく持って帰る様子に、大きな拍手が起きました。Year13の中から一名、成績最優秀者が発表されますが、これは大変な名誉で、全員が立ち上がって拍手で讃え、その生徒はスピーチをし、学校の講堂に名前が刻まれます。

成績だけでなく、HeadGirlなど生徒会の役員も、学校への貢献に対して表彰され、ドラマや音楽など芸術方面で特別に活躍した生徒の表彰もあります。また、努力賞もあります。これは、教わっている先生達から一年間よく頑張ったと認められるともらえるのですが、結構狭き門です。ですから、もらえた生徒たちは、とてもうれしそうです。Year13の成績優秀者たちは、各大学から奨学金がもらえ、大学名と金額が公表されて、拍手とともに目録をもらいます。

学年から一名、今年もっとも輝いた生徒が発表されます。成績もスポーツも上位で、演劇などのイベントにも参加し、学校内の文化活動でも活躍し、生徒会などで学校へも貢献したことが条件で、事前に決める会議では結構もめます。

スポーツ部門での表彰式も、別の日にありました。ネットボールやサッカーなど、種目別に各チームから、最優秀者と一番上達した生徒が表彰されます。これもけっこう狭き門で、多くがスポーツをしていますが、一割か二割の生徒しか招待されません。子どもが招待されると、たいていは家族全員で来ます。

成績も普通、スポーツでも特に活躍していなければ、この二回の表彰式も出ることもなく、親も招待されることもなく、卒業式もなく、卒業証書もなく、高校は終了します。なかなか厳しいなあと思います。